【イベントレポート】CAREERSHIP User Meet Up “スキル管理勉強会” 2024年12月実施
最終更新日:

ライトワークスは、「人材開発のミライ」につながるコミュニケーションの場として、CAREERSHIPのユーザー企業を対象とした学びと交流のためのイベント「CAREERSHIP User Meet Up “スキル管理勉強会”」を2024年12月12日に開催しました。
今回は、 “スキル管理勉強会”と銘打って、CAREERSHIPを活用したスキル管理に取り組んでいる企業様、これから取り組もうとしている企業様にお集まりいただき、各社の事例や課題などをシェアする会となりました。
また、世界的な人事コンサルティング企業のマーサージャパン株式会社の前川尚大氏をお招きし、スキル管理の考え方と実践例についてお話しいただきました。
過去のイベントレポートはこちら
今回は、過去最多となる17社26名の方にご参加いただきました。
▼参加企業(五十音順)
株式会社あらた
株式会社アウトソーシング
株式会社AOKIホールディングス
エスビー食品株式会社
株式会社神戸製鋼所
JX金属株式会社
株式会社JERA
株式会社セブン-イレブン・ジャパン
帝人ファーマ株式会社
東亜建設工業株式会社
東京ガス株式会社
トヨタモビリティパーツ株式会社
株式会社フジタ
株式会社富士薬品
FUSOグループホールディングス株式会社
三菱ガス化学株式会社
株式会社りそなホールディングス
本レポートでは、イベントの内容や参加者の皆様の声などをお伝えします。
目次
ご挨拶
冬晴れの中、参加者の皆様にライトワークス本社の研修ルームにお集まりいただきました。
ライトワークスを代表して、ビジネスソリューション本部事業戦略統括 三浦からご挨拶をさせていただき、日頃の感謝と、これからのコミュニティの未来などについてお伝えしました。
マーサージャパン講演「ジョブ型・キャリア自律時代のスキル管理」
今回のMeet Up は“スキル管理勉強会”として、世界的な人事コンサルティング企業のマーサージャパン株式会社より、人材開発プラクティス プラクティスリーダー前川尚大氏をお招きし、「ジョブ型・キャリア自律時代のスキル管理」をテーマに、スキル管理の考え方と実践例についてお話しいただきました。
なぜ今スキル管理が注目されるのか
近年、急速な技術革新やDXの進展、ジョブ型雇用の浸透により、企業を取り巻く環境は大きく変わっています。そんな中、必要なスキルを可視化し、社員のキャリア自律を促す「スキル管理」の重要性が増しています。
このスキル管理が注目される理由として、従来のメンバーシップ型ではなく、ジョブ単位で配置や評価を行うジョブ型雇用が広がっていることが挙げられます。
事業戦略に沿った人材配置を行うには、社員がどの「業務能力」や「知識」「姿勢」「行動特性」を持っているかを整理する必要があります。
さらにDXやAIの進展により、リスキリングの需要も拡大し、企業の77%が「社員のスキル再獲得」を重要視しているというデータも示されました。
スキルの多様性と整理のポイント
「スキル」とはExcelのようなツール活用から、不確実な状況での意思決定力など幅広い領域を含みます。前川氏はこれを4つのカテゴリー(知識・取り組み姿勢・行動特性・業務)に分けることで混乱を防げると解説。
またNTTや資源エネルギー庁の事例を取り上げ、スキルを細分化しすぎず、自社の目的(育成・登用・処遇)や運用コストに合った「粒度」を選ぶことが肝心だと述べました。
スキル管理のアプローチ
スキル管理は「社員が自ら学び、キャリアを切り拓く」ための仕組みでもあります。ソニーのように異動や昇格を公募制にして社員の主体性を引き出す企業もあれば、金融機関の例では、専門性を高める人材と複数領域を横断するリーダー人材の両面を育成する仕組みを構築しています。いずれも、ただスキルを「棚卸し」するだけでなく、管理者の評価能力や社員の学習意欲を高める施策を同時に進める点が成功の秘訣です。
セミナーの締めくくりとして、前川氏は「スキル管理を始める際には、まずはDX関連やシステム開発部門などのスキルが成果に直結するような部署でスモールスタートから始め、自社の目的や状況に応じた適切なレベル感で進めるべきです」とアドバイスしました。
スキル管理は、社員のキャリア自律を促す企業文化づくりと合わせ、段階的に活用範囲を広げることで、組織全体の競争力を高める効果が期待できます。
グループディスカッション
後半からは、少人数のチームに別れ、CAREERSHIPの活用方法やスキル管理の導入および運用事例を共有し、各社が抱える課題やそれを解決するためのアプローチについて議論しました。
グループディスカッションは80分間、各社の発表に続いて質疑応答とディスカッションを行う形式で進められ、以下のような事例や現場の声が共有されました。
・スキル管理は、会社変革を求める社員や新規事業の関係者からは好意的に受け入れられる一 方、現場対応の多い社員やベテラン社員からは「スキル入力が大変だ」といった声もあがっています。
・これまでキャリア構築に消極的だった社員が、スキル管理を通じて自らのスキルギャップが把握できたことで、自分がすべきことが明確になり、育成を前向きに捉える姿勢が見られるようになりました。
・スキル管理を通じて、社員の評価の妥当性を高め、社員が自身の成⻑を実感できるようにしたいと考えています。また、スキルだけでなく、エンゲージメントも評価できるような機能追加も期待しています。
スキル管理を通じて企業の成⻑や人材育成を促進するという共通の目的に向け、運用担当者として率直な意見交換が行われ、マーサージャパン前川氏から各社の課題解決に向けたヒン トも提示されました。
HR LEADERS' ACADEMYのご紹介
前川氏の資料では、マーサーとライトワークス社が共同で提供している学習プログラム「HR LEADER’S ACADEMY」も紹介されました。
HR LEADER’S ACADEMYは、未来のCHROや人事幹部の育成を目的とした総合的な学習プログラムです。人事制度や戦略人事、組織マネジメントを体系的に学ぶことができ、人事担当者の基礎スキル強化に活用可能。修了者はオープンバッジの「人事プロフェッショナル認定資格」の受験資格が得られます。
人事プロフェッショナル認定資格を目指す!⇒ HR LEADERS' ACADEMY の詳細を見る
ネットワーキングタイム
イベント終了後には、各社の皆様が自由に交流できるネットワーキングの時間を設けました。軽食をつまみながら、参加者同士で情報交換や親睦を深めていただき、終始和やかな雰囲気が保たれたまま、会はお開きとなりました。
参加者の声
ご参加いただいた皆様に後日ご提出いただいたアンケートの中から、一部の声をお伝えします。
・まさに今悩んでいるスキルについてマーサージャパンの前川さんから一般論から具体まで網羅的にご紹介いただき大変参考になりました。
・他社の取り組み状況についてもお話を伺う機会ができ、同じ人事部の立場で悩みを共有でき良い機会でした。
・グループディスカッションでは、各社様も、自社と同じような課題をもたれていることがわかりました。また、ネットワーキングタイムは、御社の皆さまはもちろん、他社様とも情報交換ができて有意義な場でした。
・スキル管理についての理解が深められました。また、スキル管理に付随する教育研修の在り方に思いを巡らせる良い機会となりました。他社様やライトワークス様の担当者との交流も有意義でした。
今後のユーザーコミュニティの展開について
皆様の学びや情報交換をより充実させるため、ライトワークスでは今回のような勉強会を兼ねたMeet Upを今後も定期的に開催し、ユーザーコミュニティの活動を一層活発化させていく予定です。
これにより、CAREERSHIPを単に使いこなしていただくことや、ユーザー同士のつながりを深めるだけにとどまらず、日本全体の人材開発にさらなる活力をもたらしたいと考えています。
私たちライトワークスは、これからも「ミライの『はたらく』を、明るくする」というミッションのもと、育成担当の皆様をサポートしながら新たな挑戦を続けてまいります。