【人事必見】LMS導入のメリット・デメリットと導入前に知るべき注意点

  • 2025年4月10日
  • 2025年4月15日
  • LMS
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人材育成のDX化は、企業の成長に不可欠です。しかし、多くの人事担当者が「LMSを導入したいが、自社に合うシステムが分からない」「導入後の運用が不安」といった悩みを抱えています。

この記事では、LMS導入によって得られる具体的なメリットから、導入前に知っておくべきデメリット、そして導入を成功させるための注意点まで、人事担当者が知りたい情報を網羅的に解説します。
LMSの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

AIで要約

  • LMS導入で研修・学習を効率化、コスト削減や進捗管理も可能です。
  • 導入・運用コストや管理者の負担増がデメリット。事前検討が重要です。
  • 人材育成戦略に基づき、自社に合うLMSを選ぶことが成功の鍵です。
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LMSとは?

LMS(Learning Management System:学習管理システム)は、eラーニング教材の配信・管理だけでなく、社員の学習進捗や成績の管理、研修・OJT・資格情報の集約など、人材育成に必要な機能を一元的に提供するシステムです。

近年、人材育成の重要性が高まる中で、LMSは多くの企業で導入されています。その背景には、社会環境の変化(人的資本への注目)や企業が抱える課題(人材不足、育成コストの増加など)があります。LMSを導入することで、企業はこれらの課題を解決し、人材育成を効率化・高度化することができます。

関連 ▶ LMS(学習管理システム)とは?基礎から選定ポイントまで解説
関連 ▶ LMSとeラーニングの違い LMSのメリットが大きいケースを解説

LMS導入で得られるメリット

LMS導入は、企業に様々なメリットをもたらします。ここでは、eラーニング関連とそれ以外のメリットに分けて解説します。

eラーニング関連のメリット

LMSは、eラーニングの効果を最大化し、学習者の利便性を向上させるための様々な機能を提供します。

配信準備の効率化と高度なセキュリティ対策

LMSでは、組織構造やグループを事前に設定しておくことで、eラーニング教材、集合研修の案内、動画、アンケートなどを、「誰に・いつ・何を」配信し、「誰が・どう」管理するかを柔軟に設定できます。

例えば、特定の対象者にのみeラーニングを配信したり、対象者以外がアクセスできないようにしたりすることも可能です

LMSによる配信・権限管理のイメージ

(参考)LMSによる配信・権限管理のイメージ

また、LMSでは、二段階認証顔認証 IPアドレスをつかった閲覧制限特定のネットワーク下でのみ受講可能にするなど、高度なセキュリティ対策が可能です。LMSを介してeラーニングを受講することにより、機密情報や個人情報の漏洩といったリスクを低減できます。

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受講案内・教材配信の自動化

LMSのシステムに受講者情報を登録しておけば、受講方法や受講期間などの案内、教材配信を自動化することができます。例えば、「入社して1週間後にビジネスマナーのeラーニング教材を配信する」といった教育運用の自動化も可能です。

さらに、コース化機能のあるLMSでは、eラーニング教材にオンライン研修やテスト、レポート提出などを組み合わせ、一つのコースとしてまとめることもできます。

コース化によるeラーニングの一連の流れのイメージ

(参考)コース化によるeラーニングの一連の流れのイメージ

学習状況の可視化と管理

LMSは、学習者の進捗状況をリアルタイムで可視化できます。誰が、いつ、どこまで学習しているか、テストの点数は何点かなど、細かな状況を詳細に把握することができるのです。
また、進捗状況に応じて「受講期限の1週間前に未完了者へリマインドメールを自動配信する」等の設定も可能です。

学習履歴の長期保存・活用

LMSは学習履歴を長期保存できます。修了状況だけでなく、テストの点数なども記録されるため、定期試験の点数推移などを確認できます。これらのデータは、研修のPDCAサイクルや人事評価、人材育成計画などに活用できます。

パーソナライズされた学習の提供

近年、受講履歴に基づいておすすめ教材を表示する「レコメンド機能」を備えたLMSが増えています。LMSに蓄積された学習データを活かし、興味・関心のありそうな教材を案内することで、受講者のスキルアップを促進できるのです。

例えば、最近増えているeラーニング受け放題サービスと併用すれば、豊富な教材の中から「自分専用のおすすめ」が表示され、受講者の自律的な学習を促すことができます。

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eラーニング以外のメリット

ここからは、LMSを導入することで得られるeラーニング以外のメリットについて説明します。近年のLMSは、単なるeラーニングの配信にとどまらず、あらゆる学習を統合的に管理する組織内の学習プラットフォームへと進化しています。

研修費用・人件費などのコスト削減

LMS導入により、集合研修をeラーニングに置き換えることで、研修費用、交通費・宿泊費、講師費用などを削減できます。

例えば、株式会社ポーラは、LMSを用いて対面研修の一部をeラーニングに置き換えたことで、従来2日~5日かかっていた実技研修を1日に短縮することに成功しています。

株式会社ライトワークス | エンタープライズ向けLMSの最大手

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また、受講管理、アンケート・レポート回収・集計、エクセルへの入力などの業務を効率化することで、人件費も削減できます。
トヨタ紡織株式会社では、受講案内、テスト印刷・採点・返却などの業務をCAREERSHIPで行うようになったことで、年間約300時間の工数削減を実現しました。

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自動車のインテリア・エクステリア、ユニット部品、航空機のシートなどを製造するトヨタ紡織株式会社(以降、トヨタ紡…

研修・OJT・資格情報の集約管理

LMSでは、eラーニングだけでなく研修やOJT、資格など、多様な学習情報を集約管理できます。学習に関する全ての情報がLMSにまとめられることで、管理者は一元管理が容易になり、学習者も自身のスキルを把握しやすくなります。

多様な学習方法を組み合わせ、効果的な研修を実施

LMSでは、eラーニングと対面研修を組み合わせたブレンディッドラーニングや、学習者の理解度に合わせて学習方法を最適化するアダプティブラーニングなど、多様な学習方法に対応できます。様々な学習手段を組み合わせることにより、学習の効果を高め、効果的な研修を実施できます。

LMSを活用したアダプティブラーニングのイメージ

(参考)LMSを活用したアダプティブラーニングのイメージ

タレントマネジメント・スキル管理への活用

LMSは、人材の能力を可視化し、効率的に活用する「タレントマネジメント」にも活用できます。例えば「CAREERSHIP」のスキル管理機能では、社内の様々な職種のスキルを可視化し、スキルを身につけるために必要な学習教材を紐づけることができます。

CAREERSHIPの「スキル管理機能」画面イメージ

(参考)CAREERSHIPの「スキル管理機能」画面イメージ

関連 ▶ スキル管理とは?適材適所の人材配置を成功させる方法

LMSのデメリット

LMS利用における主なデメリットとしては、以下の2つが挙げられます。

導入・運用コスト

LMSの導入には、初期費用や月額利用料、メンテナンス費用などのコストがかかります。費用は機能や利用人数によって大きく変わるため、必要な機能を見極め、費用対効果を検討する必要があります。
機能やサービスの追加で運用側の負担が解消できることも多いため、利便性とコストのバランスを考えたうえで検討するとよいでしょう。

LMSの費用についてはこちらもご参照ください ⇒ よくいただくご質問:ライトワークスのLMS(CAREERSHIP/キャリアシップ)を導入する場合、費用はどの程度かかりますか?

管理者の業務負担

LMS導入直後は、ガイダンス、操作説明会、マニュアル作成、問い合わせ対応などで一時的に管理者の負担が増える可能性があります。場合によっては人材開発の担当部署のみではなく、社内の情報システム関連部署とも連携する必要があります。

こうした負担は一時的なものがほとんどですが、ベンダーにも導入・運用支援に活用いただけるサービスがあります。そのため、導入前にベンダーと相談し、運用に向けたサポート体制を整えておくことをおすすめします。

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LMSのメリットを活かすための注意点

明確な人材育成戦略が必要

LMSのメリットを最大限に活用するためには、企業の人材育成方針を明確にする必要があります。

例えばライトワークスの「CAREERSHIP」では、部署や入社年次、役職、スキルなどで細かくグルーピングを行い、社員一人一人に適した教育を届けることが可能です。しかし、企業側が「この職種・階層の社員に、こんなスキルを身に着けさせたい」という具体的なイメージや育成方針を持っていなければ、こうした機能も十分に活用することができません。

人材育成を重視する企業が増える中、LMSは人材育成戦略の一環として効果的なツールです。ベンダーと相談しながら、自社の人材活用におけるコンセプトや指針を固めていくとよいでしょう。

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LMSによる性能の差

LMSの性能は製品によって異なります。例えば配信設定一つとっても、簡単な区分けのみを想定したシンプルなシステムだと、複雑な組織構造に対応できず、コンテンツの配信先や管理者等の設定が思うようにいかない可能性があります。
その他にも、多言語対応やインターフェースの使いやすさ、セキュリティ対応などは、導入前にしっかりと性能を確認しておくことをおすすめします。

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関連 ▶ LMS(学習管理システム)の比較ポイントと企業向けLMS17選

複数のLMS併用は非効率

大規模な企業においては「部署ごとに異なるLMSを導入している」というケースがよく見られます。こうした状態では人事異動が発生するたびに使用方法を覚えなくてはならなかったり、受講履歴や教材データの移行ができなかったりと、せっかくのLMSの利便性が損なわれてしまう可能性があります。

住友ファーマ株式会社はLMSを利用していたものの、部門ごとに異なるLMSを導入していたため、組織変更や人事異動のたびに大量のID登録などの作業が発生し、学習履歴も連携できていませんでした。
LMSを1つに統合したところ、組織変更や人事異動の対応が完全に自動化され、10名で行っていた管理業務がゼロになっています

株式会社ライトワークス | エンタープライズ向けLMSの最大手

社内の人財教育において、細かい業務に時間と労力を取られている担当者の方、実は多いのではないでしょうか?併用していた3社の…

ライトワークスでは、「バラバラのLMSを統合したい」というお客様の要望をよくお伺いします。導入の際には、そういった点も考慮していただければと思います。

まとめ

この記事では、LMSのメリット・デメリットについて解説しました。

LMS導入で得られるメリットをまとめると、下記のようになります。

eラーニング関連のメリット

  • 配信準備の効率化と高度なセキュリティ対策
  • 受講案内・教材配信の自動化
  • 学習状況の可視化と管理
  • 学習履歴の長期保存・活用
  • パーソナライズされた学習の提供

eラーニング以外のメリット

  • 研修費用・人件費などのコスト削減
  • 研修・OJT・資格情報の集約管理
  • 多様な学習方法を組み合わせ、効果的な研修を実施
  • タレントマネジメント・スキル管理への活用

LMSのデメリットとしては、下記が挙げられます。

  • 導入・運用コスト
  • 管理者の業務負担

LMSのメリットを十分に活かすためには、以下の点に注意しましょう。

  • 明確な人材育成戦略が必要
  • LMSによる性能の差
  • 複数のLMS併用は非効率

LMSのメリットをうまく活かすことができれば、組織内の人材開発は大きく変わり、まさしく、人材開発のDXへと繋がっていくと思われます。

ぜひ、LMSの導入検討にこの記事をご活用ください。

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